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おしゃべり散歩道2017

手軽なスポーツで交流

 ムクゲの花が湖からの風にそよそよと揺れた9月上旬、鳥取市で「ウォーキングフェスタin湖山池」が開催されました。湖山池の周りを歩く17kmと5kmのコースがあり、合わせて約500人が参加。家族連れもいれば、若い女性のグループや障がい者の方々もいて、会場はこれから遠足に行くような雰囲気。出発式ではイベントを後援する日本財団理事長の尾形武寿さんが檀上に上がり、「以前、鳥取県は全国で最も歩かない県で、1人一台車を持つ家族も多く、200m先のコンビニまでも車で行っていた。100歩あるけば14銭の医療費が節約出来るそうですから、皆さんもっと歩きましょう」とユーモアを交えながらのご挨拶。
 30℃を超える暑さの中、最年少1歳8か月の子どもが歩く姿に、「わしらもがんばろー」と、お爺ちゃんおばちゃんも触発されたようです。私も5kmのコースを一緒に歩きましたが、NHKの朝ドラの話題になり、「みね子はヒデと一緒になるの?」なんて興味津々に聞いてくる人も。隣りで知的障がいの男の子が笑うと、皆が笑顔になりました。「鳥取は世界屈指のラジウム温泉の三朝温泉が・・・」なんて魅力を教えてくれる人もいて、話は尽きません。そしてゴール後は、障がい者就労支援事業所がお菓子やストラップなどを販売する「ごきげんマルシェ」が。ウォーキングという手軽なスポーツで交流を深めることが、心と体の健康に良いことを改めて感じました。
 「道端にも人々にも笑顔の花が咲きました」と、イベントを主幹するNPO未来の岸田寛昭さんも嬉しそう。県と応援する財団とボランティアが一体となって、県民の健康増進に取り組む理想的な姿が鳥取にありました。

(共同通信/2017年9月11日配信)

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