スポーツ現場に生かす
「アケーミー、おひさしぶり」と再会を喜んだのはブラジルオリンピック委員会のアグベルト・ギマランエスさん。リオデジャネイロオリンピック、パラリンピックでは競技運営の総責任者を務めました。私がロス五輪で途中棄権した後、米国に陸上留学した時のチームメイトです。アグベルトは現役時代、南北アメリカ選手権で800m1500mの2冠に輝くなど、素晴らしい選手でした。アメリカでは、日本から来た私に優しく紳士的に接してくれ、おかげで私は徐々に元気を回復することが出来ました。
そんなアグベルトが6月末に東京五輪、パラリンピックに向けてブラジル選手団の事前合宿先や会場周辺の独自拠点を視察に来日。スイスに移動する日の朝に会うことが出来ました。リオの成功をお祝いすると「ありがとう。本当に大変だった、睡眠時間は毎日3〜4時間。若い頃体力をつけておいてよかった」と笑いました。そして日本でもリオのレガシーとしてファベーラ(貧民街)の子ども達がスポーツに打ち込む様子がテレビなどで紹介されたことを伝えると、「本当に嬉しい。スポーツの持つエネルギーで、大会をきっかけに色々なことが動き始めたので、今後はこれを発展させていきたい」と目を輝かせました。
スポーツの現場において、アスリート目線は重要です。2020年の競技会場の大半がある江東区。7月上旬の都議会議員選挙で江東区から当選したのは白戸太朗さん、プロトライアスリート。イベントでも何度かお会いしていますが、白戸さんは50歳の現在もトライアスロンに参加し、フルマラソンを走っています。スポーツを楽しみ、スポーツを熱く語る白戸さんは、今後大いに活躍しそうです。
(共同通信/2017年7月10日配信)
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