ハーフ好走でも悔し涙
4月23日に開催された高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソンは、過去最高の1万1500人が参加。長良川沿いの岐阜メモリアルセンター陸上競技場は、号砲と共に市民ランナーの色とりどりのウエアが清流のように動き始めました。大会長である高橋尚子さんは「この大会には3つの目標があります。世界トップクラスの選手を揃える、そしてここから世界に羽ばたく日本選手が多く誕生する、市民ランナーも大いに楽しめることです」と笑顔で挨拶。
その目標の通り、女子はハーフの世界記録保持者(1時間04分52秒)のジェプコスゲイさんが出場。レース序盤から独走し、大会新記録で優勝しました。彼女の大きなストライドのパワフルな走りをすれ違いながらみた市民ランナーたちは目を見張っていました。
そして子どもの頃から高橋さんに憧れてきた安藤友香さんと(スズキ浜松AC)は日本人トップの3位。また「高橋さんのように笑顔で走れる選手になりたい」と目標にしている清田真央さん(同)は5位。共に3月の名古屋ウィメンズでロンドン世界陸上選手権の切符を獲り、約1か月の休養明けでした。「このレースで今の自分を確認してロンドンに向けてトレーニングを始めたい」と言っていた安藤さん。1時間12分12秒のタイムは上出来です。しかも5キロ毎のスプリットタイムが後半にいくほどに上がっています。でも「自分はまだまだ甘い。出し切れなかった」と安藤さんは泣いてしまったのです。また清田さんは「一度も安藤さんの前を走ることが出来なかった。このままでは差が広がる一方」とこれまた涙。調整段階でも悔しがる2人に、私は感動してしまいました。2人はまだまだ伸びるでしょう。
(共同通信/2017年4月24日配信)
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