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おしゃべり散歩道2016

後輩に語る反省と経験

 11月下旬、紅葉あかりに先導されるように玉川学園の正門をくぐりました。玉川大学・玉川学園校友会の役員をする友人に誘われて訪問したのです。里山に校舎が点在するような校内は自然が豊かで美しく、建物の中に入るとラファエロの大きな絵が陶板で描かれていたので、びっくり。学生達の感性が育まれるのが分かります。「好奇心から傘をさし、橋の上から飛んでみた学生もいたんですよ」と友人は笑いました。
 この日、偶然にも玉川大学卒業生の田中智美さんとお会い出来ました。学長にリオデジャネイロ五輪女子マラソンの出場報告をする為に来ていたのです。せっかくだからと、智美さんと私は一緒に陸上部の女子長距離選手達と懇談。智美さんは学生にリオ五輪のことを聞かれ、素直に語りました。リオの治安が悪いと聞き、大事な練習を前倒しして米国コロラド州ボルダーで行ったことで「ピークがずれてしまったかも」と。これまで影響を受けた選手は?の質問に同じチーム(第一生命グループ)の先輩だった尾崎好美さんの名前を挙げました。40km走でラストスパートする時など「息があがってからが強い。あまりにも追い込みすぎて尾崎さんの背中の骨は変形していました」と。学生達はびっくりした表情で目を輝かせて聞いていました。
 玉川大学陸上部には寮がなく、普通の大学生と同じような生活を送っており、食事も自炊です。自分で体のバランスを考えて食べることを身に付けさせるためです。その食事で気をつけていたことは?と聞かれ智美さんは「お鍋が多かった。簡単だし、野菜もタンパク質も糖質もたくさんとれるでしょ」と。ほのぼのとした雰囲気の中で実りの多い時間でした。

(共同通信/2016年12月5日配信)

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